切なさ満点。

短編集。特に良かったのが表題作ともう一編。
蛍火の杜へ
「人に触れられると消滅してしまう」元人間、ギンと主人公、蛍の話。
6歳の時、帰省した杜で出会ってから、毎年夏が来る度にひと時を過ごす。
17歳前後の見かけから全く変わらないギンの年齢に近づくにつれ、
少しずつ気づく自分の気持ち、だけど触れた途端、二度と逢えなくなってしまうジレンマ。

かなりツボでした。クライマックスなんてもう!(><

・ひび、深く
離婚した両親によって、離れ離れになっていた兄妹。
それでも手紙をやりとしていた中、8年ぶりの復縁で夢にまで見た元の生活だけど、、

切ないです。「蛍火〜」もそうですが、クライマックスにたどり着くまでの登場人物の感情の動きが、その絵柄とあいまって存分に切なくさせてくれます。
この作者の中では一番好きな作品に入ります。