都青少年健全育成条例について思うこと。

まぁ私がグダグダ語るより、簡潔なまとめサイト探した方が早い、て気もしますが。
http://tokyo.cool.ne.jp/jfeug/siryou/tojourei_201011.html

◆◆◆ 結論から先に言うと! ◆◆◆
「18歳未満に見える非実在青少年」→「刑罰法規に触れる(18歳未満に見えるキャラ)」に単語の表現が変わり、すべての年齢において、漫画のキャラクターが現実世界の刑罰法規に触れる行動と、近親相姦に関係するものを規制する、ということのようです。

以下抜粋は問題となる条文ですが、とりあえず読み飛ばしてもOK。

◆◆◆ 特に影響が大きいと思われる条文の抜粋 ◆◆◆
3月の条文
年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの(以下「非実在青少年」という。)を相手方とする又は非実在青少年による性交類似行為
11月の条文
 (自主規制要件)
漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交類似行為を、不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現すること
 (不健全指定要件)
強姦等の著しく社会規範に反する性交または性交類似行為を、著しく不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現すること

さて。
これの何が問題が?と思う人もいると思うので、私が問題だと思っている点をば。

  • その1:なぜ漫画、アニメーション限定なのか?

漫画やアニメで『現実世界の刑罰法規に触れる行動』を規制すると言っています。なぜか小説、実写ドラマ、映画は含まれていません。毎日放送しているテレビや実写の方がよっぽど問題あるのでは?そういえば都知事も小説出してましたっけ?

  • その2:基準が曖昧

『現実世界の刑罰法規に触れる行動』を想像しましょう。次にお好きなマンガ、アニメを想像しましょう。全く触れていない作品があるでしょうか?作品の時代背景(戦争中、未来、外国、宇宙)に関わらず現在日本の刑罰が適用されます。いくらでも恣意的に変更できます。
東京都の中の人:『この漫画なんか気持ち悪いから嫌だ』→発行不可。
…どんだけ〜。言論の自由も何もあったものじゃなさそうです。リアル図書館戦争キタ━(゚∀゚)━!!

  • その3:そもそも本当に問題なのか?


アニメ、漫画の『現実世界の刑罰法規に触れる行動』と、実際の犯罪行為との相関は統計上全くありません。
東京都の中の人:『こんな漫画読んだら、真似して犯罪犯す人がいるに違いない!』(根拠無し)
私:『こんな小説やドラマ視たら、真似して犯罪犯す人がいるに違いない!』
東京都の中の人:『ドラマはフィクションてわかって視てる、小説は絵がないから問題なし』
私:( ゚д゚)ポカーン

とまぁこんな感じです。ついでにいうとこんな話もあります。
第7条第2号から見える「東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例」の問題点: 弁護士山口貴士大いに語る

一 青少年に対し、性的感情を刺激し、残虐性を助長し、又は自殺若しくは犯罪を誘発し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの

これは現在の条例です。つまりわざわざ改正しなくても、都がその気になれば現在の条例を盾に取り締まればいいだけです。では、何故わざわざ改正するのか?そもそも3月にあれだけ反対されて審議取り下げになったのに、またすぐ上げてくるのか?

都の人A:この法律が通ったら、マンガ、アニメを取り締まらないといけないね。
都の人B:取り締まるためには発行されている作品に目を通す必要があるな。
A:毎日、たくさんの作品が発行されているね。
B:これは確認するため、多くの人手が必要だなー(棒読み)
A:判断するにはちゃんとした(?)人がいいなー(棒読み)
B:警察のOBなら、世間からもちゃんとしてると思ってもらえるんじゃない?

空想?だといいなぁ…