アジア四小龍―いかにして今日を築いたか

アジア四小龍―いかにして今日を築いたか (中公新書)

アジア四小龍―いかにして今日を築いたか (中公新書)

最近ネットでよくある論調(というより嫌韓)で、韓国が今のように経済成長できたのは、
日本から技術を盗んだから、というのがあります。
ただ、本当にそれだけなのか?そもそも日本がほいほい盗まれるような馬鹿だったのか?
という事は全く考えられてない、というより自分で気になったので、以前よりタイトルだけ知っていた
この本を読んでみました。
…いや、いい本でした。知りたかったことや疑問に思ってたことが簡潔に順序だって説明されており、
目から鱗が何枚もおちた気がします。
韓国だけでなく、台湾、香港、シンガポールについて、なぜ世界中に多くある国々の中で
この4カ国だけが、1950年以降、急激な工業化と経済成長を遂げることができたのか?
当時の社会背景、地理的、歴史的条件、政策、国民気質などを網羅して結論を導いています。
その多くの要因の中、日本からの技術提供も大きな要因の一つですが、決してそれだけでは
今日の発展はないことが、とてもよくわかりました。

1993年発行ということで、もう16年前に発行されたものですが、今でも色あせることなく、
さらに、現在の日本の状況を暗示する内容まで含まれており(しかもかなり的を射ている)
今回借りて読みましたが、そのうち購入しておこうと思いました。
やっぱ本はいいなぁ。